超訳百人一首 うた恋い。第5話「東下り 小野小町」「貫之と喜撰 喜撰法師」
2012.08.18 *Sat
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宵の心。
前々回、前回、今回と、3部作のような感じでしたね。そしてこの3作に唯一全話登場していたのが、絶世の美女だったとされる小野小町。私でも聞いたことあるほど有名な人ですね~。
3話は、小野小町の若かりし頃の恋のお話。たぶん10代。4話は、地位も名誉も手に入れて絶好調だった小町が、妙な縁で出会った友人達と交流を深めるお話。たぶん20代。そして今回、5話は、第一線から身を引いた小町が、再び友人達と語らうお話。たぶん30代か40代。
前回のお話もすごく好きな内容だったけど、今回のお話も深みがあって良かったですね。今の感覚だったら、余裕で「30代40代なんてまだまだですよ!現役ですよ!」と言えるけど、当時の感覚だったら本当に初老ぐらいだろうから、小町の苦悩はストレートに(胃に)響きました。
自分の選択は間違っていたのではないか。あのとき違う道を選んでいれば。あのとき彼の想いに応えていれば。自分は何かを残せてきたのか。誰かにそばにいてほしい、一人はさみしい。
こういう自己問答は、ある程度年を重ねていけば、誰もが考えることですよね。けど、小町のような美貌にも才覚にも恵まれた人の苦悩は、今の自分では想像しきれない部分もあるように感じました。大勢の人に囲まれていたからこそ、それを失ったときの苦しみは想像以上なのかも。
けど、小町の悲しみを察して、訪ねてくれる友人達が嬉しい。聖地巡礼しちゃうほど小町が歌を好きで良かった。好きなものの話をして、一緒に旅が出来る友達がいることが最高に幸せ。
あのとき、あの選択をしたから、今の自分がある。あのときこの道を選んでいたから。あのとき自分の想いを貫いたから。自分の想いを歌で残すことができる。賑やかな友人達がそばにいる。
ネガティブ思考に陥る小町に、康秀と業平がたたみかけてくる言葉が温かいですね。ストレートな励ましの言葉は今の小町には逆効果だけど、それぞれが自分の言葉で歌をからめて励ましていて。それに実際に小町の名前も歌も後世に残っているという事実が、また胸に染みます。
全然レベルは違うけど、私もこうして感想を書いてる身として、2人の言葉は嬉しかったです。完全に趣味でやってることだけど、自分の想いをうまいこと吐きだせた瞬間は最高に楽しい。
現実のモヤモヤに押しつぶされそうなとき、好きなものに熱中することで忘れられる。モヤモヤがまた追いかけてきても、もう少し軽めに考えられたりする。同じ趣味の人と話すのも楽しい。同じものを見てるのに評価や解釈が全然違うのが楽しい。あぁ、好きなことがあって良かったなぁ。
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ありがとうござります。ちょっとポエムすぎたかな、と後で思ったのですが(*´∀`*;)そう言ってもらえると嬉しいです。
2012/08/22(水) 00:30:35 | URL | 茶葉 #- [Edit]
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エコマーク!
途中だけど・・^^;
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2012/08/18(土) 21:18:49 | マイ・シークレット・ガーデン vol.2 [Del]
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