今回の妖は夏目いわく美少年な霧葉。レイコさんにからかわれるのも分かるほど素直で純粋な妖でした。名前を奪ったうえに名前を書いた紙を木にくくりつけて５０年放置させるという相変わらずの鬼畜プレイでしたが、そこにはレイコさんらしさがありました。

霧葉は律儀に５０年待ってから現れたんですが、木は５０年もたてば大きくなるし、場所の記憶もあやふやだったことで捜索は難航します。そこで手を貸してくれたのが田沼とクラスの仲間たち。

笹田は１期の描かれ方はちょっと暴走しすぎに感じてたんですが、今回の笹田は良かったです。積極的に夏目に関わってくれるけど、ついつい仕切ってしまうところとかかわいかった。

けど捜索途中で夏目はダウン。ここは夏目の周りにいる人や妖が、夏目はもっと周りに頼ってくれてもいいのに、と思う気持ちが伝わってきました。一方通行のはがゆさが分かりやすかったです。

それだけ夏目の周りに夏目に関わりたいと思う人が増えた証。こういうすれ違いみたいなことをしてるのは夏目も気付いてるんですが、そううまくはいかないですね。私自身もこういうの身にしみます。

夏目がダウンしてる間にヒノエが木を見つけてきて、霧葉は木を登りはじめます。苦労して名前の書かれた紙のところまでたどりついた霧葉が見たものは青く広がる海。海が見たいけど森から離れられないと言う霧葉の願いを、レイコさんなりに叶えくれたんじゃないかと私も思いました。

レイコさんは霧葉が本当に約束を守るか試していたようにも思えます。霧葉なら約束を守るだろうとは思うけど、５０年経つ前に木に登ってしまうかもしれない。だから約束を破ったら海は見えないけど、約束を守ってくれたらごほうびをあげよう、みたいな。

もちろん霧葉のことを見込んだからこういう約束をしたんだろうけど、それでもどこか信じきれないようなところがレイコさんにはあった気がします。１期のオリジナル回には少し不満もあったんですが、今回はすごく良かったです。