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青い文学 第10話「走れメロス 後編」

2009.12.08 *Tue
机の上のメロス。

待つ身の方が辛いのか、待たせる身の方が辛いのか。そこに答えが出たわけではないけれど、しみじみと両方の心の内に思いをはせることが出来た「走れメロス」でした。あきらめずに見てて良かった・・・。
高田が走れメロスを戯曲化していくうちに、メロスとセリヌンティウスという登場人物を、過去の自分と城島に重ねていってしまう流れがすごく良かったです。原作の結末に納得できない高田の感情は、私自身も感じたことがあるので、過去の実体験を基にしてメロスと城島が被っていく演出には説得力がありました。

それに走れメロスという作品の清涼さに苦しむ高田の元に城島が現れたとき、城島は昔のままの姿をしてましたよね。高田がこれ夢だろ?て感じで頬つねってたりしたけど、そういう行動もすごく自然でした。この昔のままの城島が現れたとき、ああ城島は死んでるのかもな、と思うのも自然な流れで・・・。

城島が高田の罵倒を受けいれてそっと姿を消した後、高田の元に城島の妻から便りが届きます。城島は死んでるんじゃないかと思わせた後で、城島が病床にあったことが分かったとき鳥肌が立ちました。

ここで脳内舞台「走れメロス」が挿入されて、今度はメロスと高田が被っていきます。メロスは希望にあふれながらセリヌンティウスの元へ走り、高田は悲壮な表情で城島の元へ走りだしたことによって。

病床の城島には見事なほどセリヌンティウスが被りました。長年言いたくても言えなかった言葉を言い募る高田を、城島はやっぱり悲しそうな顔で静かに受けいれます。そして城島がどうしてあのとき駅に現れなかったのかは、本人が弁解しなかったので理由は分からないままでした。

けど個人的には、城島に高田を送りだす立派な理由がなくてほっとしました。城島が高田を東京に送りだすためにあえて来なかったんだとしたら、そこで城島は高田よりも優位に立ってしまってたと思うので。父親に逆らえずに地元に残ったという理由の方が、城島も本当は完璧な人間ではなかったと思えます。

それに城島が「走れメロス」のことを知っていたということは、高田の元に現れた城島は幻覚ではなく、城島本人だったということ。高田が自分を憎んでいることを察しながら、高田の才能を信じ続けていた城島。それだけに罪の意識は、どれだけ大きく重いものだったのかと・・・。このへんでもう涙腺は決壊寸前でした。

メロスは自分自身の弱さに迷いながらも、自分を信じて待ち続けたセリヌンティウスの元へたどり着く。この結末を聞いた城島が、学生時代のイメージからはかけ離れる顔でむせび泣いた姿からも、待たせる身であった城島がどれほど辛かったかがすごく伝わってきて、ここで涙腺は決壊しました。

そして城島が亡くなった後、高田は城島の息子から、あの日自分が捨てた懐中時計を渡されます。確かに上京の約束をしてあの駅に立ったとき、高田は待つ身で城島は待たせる身でした。それから高田も城島も苦労しながら現在の地位を確立して、それでもお互いの存在は心にあったはず。

今の高田が自分の才能を生かした仕事をやれてるのは、あのときの城島への意地もあったから、やってこれた部分もあったと思います。それこそかつての友を思い出させる「走れメロス」に出会うまで・・・。

けど城島は自分の夢をあきらめて、家を守るために地元に残りました。城島も忙しくはしてただろうけど、それでも自分自身のために熱意を持って過ごせる日々ではなかったとすれば、やっぱり城島にとってあのとき高田と一緒に行けなかった罪の意識は、高田よりも重かったように思えます。

城島は高田が自分に罵倒の言葉を投げかけに来るのを待っていたのなら、高田の方が城島を待たせてたことになるんじゃないかと・・・。2人ともメロスでありセリヌンティウスでもあったという結末は、走れメロスの結末自体にも説得力を持たせてくれた気がしました。もう感傷的にならざるをえません。

ほんとに走れメロスは最高に良かったです。原作既読であることを前提にしてはいたけど、このアニメを見てる視聴者だったら、流れはだいたい知ってるだろうし、未読でも原作を読みたくなる作りでしたよね。

それに前回は関口君のイメージが離れなかった高田が、今回は高田寛八という人物として見れました。性格が全然違ってたからかな?蜘蛛の糸は原作そのままやったら尺余りそうなので、結構思いきりアレンジしてもなんとかなりそう。けど走れメロスがあまりに良かったので、期待しすぎないようにしときます。


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アニメの感想を中心に、ゲーム、漫画、スポーツ、たまに時事ネタなど、思いつくまま雑多に書きちらしてます。辛口風味だけど、愛はある。はず。

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