どうして突然世界中がバントーラを襲ってきたのかは、やっぱりノロティとあの少年が関係してるようです。特に遺恨を残すわけでもなく、サクッと殺されてしまったヴォルケンとの差に泣きそうになったくらい、ノロティが死んだことに対して、世界中のノロティファンが怒りと憎しみに沸いてる感じでした。

でも今回は「なんかすんごい強いらしい」という認識しかなかった武装司書の方々が、それぞれの能力を見せてくれたのが楽しかったです。カウガールな女の子は物体を自在に動かす能力？で、ショタの子は・・・反則剣使ってたから能力は分からないままだったけど、この辺の戦闘はワクワクしました。

あと現武装司書メンバーの中で一番気に入ってる、病弱兄さんと破廉恥妹のコンビも楽しかったです。どうやら兄さんの能力は、海洋生物も全滅しそうな猛毒を精製できる能力みたいですね。妹さんは前に治癒っぽいことしてたから、兄には欠かせない感じなのがまたいいし、やっぱりこの２人は好きだなぁ。

それに組み合わせとして面白かったのが、代行とキティさんの世界破滅コンビ。この２人がタッグを組んだら、地球なんかコロッと逝ってしまうんじゃないかと心配になったくらい、すごく力強いお二人でした。

けどこの２人の力を持ってしても、あれだけの数でこられたら敵いません。１０００人くらいなら楽勝であろう代行の戦闘力や、船一隻くらいなら楽勝なキティさんの爆発力を持ってしても。それにノロティ菌はもの凄い勢いで味方陣営も飲み込んだので、ノロティをボコったキティさんは敵の手にかかってしまいました・・・。

そしてあのキティさんがやられるくらいだし、それぞれが単独で戦っても無理と悟ったミレポは、武装司書全員に撤退命令を出します。けどこの撤退命令が出されたとき、病弱兄と砲撃妹が取り残された状況だったのがまた・・・。これだけ主要キャラも死んでるし、この２人も散ってしまいそうで凄く不安だ・・・。

そういえばノロティが核心に近づいたって言ってたけど、実際は楽園管理者からノロティに接触してたんですね。捨てゴマ的な扱いかと思われたあの少年が、自分の憎悪を世界中の人々に感染させる能力を秘めていることも明らかになりました。あ、でも菌がどうのとかも言ってたから、まだ詳しくは分かってないか。

なんにしてもノロティは死んで、あの少年は楽園管理者の元でカメレオンになってたってことは、ノロティはあの少年を殺せなかったんでしょうね。ビザクを殺した男も武装司書なら、あの男がノロティを殺すってこともありそう。展開的にはすごくしんどいんだけど、謎の引っぱり方が絶妙で素直に引き込まれます。

戦う司書と荒縄の姫君 BOOK6 (スーパーダッシュ文庫) (2007/04/25) 山形 石雄 商品詳細を見る